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2018年8月21日▲北ア表銀座縦走③/ヒュッテ西岳~殺生ヒュッテ [北アルプス(長野・富山)]

【三日目行程】●ヒュッテ西岳~殺生ヒュッテ
09:14 出発
10:47 水俣乗越
13:18 ヒュッテ大槍
13:39 殺生ヒュッテ
《殺生ヒュッテデータ》
・昼食メニュー…カレーのみ(ほか売り切れ)
・トイレ…暗く清潔感はあまりない。和式ぼっとん、拭いた紙は段ボール箱に入れる。昼になると蠅がたかる
・水…雨水。塩素消毒済
朝起きたら槍に虹が!! お手洗い我慢できず先に行き、戻ってみると虹は消えかかっていた。写真に収められず無念。朝の光を穂先に浴びた槍ヶ岳は幻想的でとても美しかった。
小屋で買った丸々一個のトマト。夜中に乾いた喉を潤してくれて生き返る。昨日の夜のどん兵衛汁を味噌汁代わりに、マジックライスの五目ご飯と合わせて朝食完了。じっとりと冷えきったタイツを履きたくなくて、テントからなかなか出られず。

しかしいよいよ東鎌尾根!四の五の言ってられない。水俣乗越の下りの道が意外ともろく急斜面で驚く。
ほぐれきっていない体にこれは堪えた。この急勾配はどのサイトにもあまり書いておらず、完全になめていた。
またパラパラと雨が降ったので、水俣乗越で天気を確認(ここはドコモの電波一本、辛うじて入る)。
東鎌尾根、行けそうだったので行く。
全身を使って登っていく斜面多く、登っては展望が開け、下っては気の緩まない道が続く。
両側切れ落ちてたり、高度感のある梯子が連続したけど、思っていたより恐怖感もなく、なんだこんなものかと軽めのアスレチック感覚で楽しかった。よっぽど水俣乗越の方が危ない。これが怖ければ槍には行けないだろう、と自分のレベルを確認できる指標となる道だろう。
たった三回だけど、ボルタリングを経験しておいて良かった。体の使い方、腕力の具合が頭に入っていたので、無理して筋肉疲労を起こすこともなかった。

●殺生ヒュッテ
ヒュッテ大槍までいくと、雲間が晴れて殺生ヒュッテが見える。風が強いかもしれないので、槍ヶ岳山荘はやめ、殺生ヒュッテで幕営、頂上アタックは明日にすることに。初めてガレ場でテントはるので、少し手間取る。

殺生ヒュッテは槍ヶ岳への「喜作新道」を開削した、小林喜作が建てた小屋。
狩りをした獲物をこの場所でさばいていたことから殺生、と名がついたとか。
喜作は、明治から大正にかけ北アルプス南部で右に出る者のない猟師と世間に聞こえていた人物。
数人の手練れしか入れなかった、大天井岳から槍ヶ岳東鎌尾根に至る険しい稜線に、誰もが歩ける道を開削。
それは殺生小屋に客を引き入れるためとも言われているが、猟師が商売をやってはいけない道理はなく、一登山客としては山道を開削したその労力を思うと、本当に頭が下がる。
喜作は殺生小屋も建てさあ引退、という時期に黒部への山行で泊まっていた小屋が雪崩で押しつぶされ、長男と共に圧死してしまったそうだ。これも縁なので、下山後は喜作を描いた本を読んでみようと心に決める。

ゆっくりのんびり昼食兼夕食を。 この2日間、作りすぎては翌朝に残してしまったので、マジックライスの白米に茄子丼ぶりのフリーズドライだけにし、後は味噌汁。味噌汁は最強の日本食だ!
夜は山行中初めてのビールと、持ってきたつまみで乾杯しました。「ほぼ鶏肉とカシューナッツ炒め」というつまみ、高いけどめちゃくちゃ美味。
夜中、突発的な風圧で目が醒める。再びウトウトするも、テント下からオコジョの突き上げがあって、また目が醒める(笑)。殺生ヒュッテの岩場は巣穴だったようだ。四方八方から「チチチチ…」という甲高い小刻みな鳴き声が聞こえ、いつの間にか囲まれていた。残念ながら闇夜に姿を確認することはできず(泣)
オコジョ探しのついでに西岳では見えなかった星を眺めようとテントの外に。槍ヶ岳からすぅっと伸びる天の川。
風は時折強く吹くが、それほど寒さを感じなかった。星が多すぎて夏の大三角が見つからない(笑)。
でも赤く光る火星が確認できて、感動ひとしお。

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テント場から槍が岳が!
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テント場からヒュッテ西岳を望む
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あきのまつむしそう
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水俣乗越
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東鎌尾根に突入
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