セルカン・ギュネシュ写真展「WITHIN」/石川直樹:ASCENT OF 14 ー14座へ [山岳映画・アート]
スウェーデン、ラップランド地方の美しい風景を撮るセルガン・ギュネシュさん。
六本木で開催されている、他の展覧会にあわせて観に行きました。
https://www.library.chiyoda.tokyo.jp/information/20231120-hibiyaexhibition_ascentof14/
写真家・石川直樹さんの展覧会へ。
8000メートル峰14座の写真と、初登頂を果たした過去の先人たちの著書が展示され、その文章の一部がパネルで紹介されていました。この一文を読むだけでも、登山とは何たるか…という精神性、アルピニズムに触れられると思う。石川直樹はあくまでも「写真家」であり、ピークハントは彼の目指すところではない。
ゆえに周囲の様子、路上で大らかに寝てしまう現地の子供、ヤク、料理の写真など現地を感じられるものが切り取られている。
彼は本がきっかけで、冒険家を目指したとのこと。日比谷図書館らしい企画展でした。
2024年2月 厳冬期・誰もいない鬼怒沼へ② [日光・男体山(栃木)]
【復路】
06:00~ トレッキング
15:25 日光市営バス
17:00 鬼怒川温泉駅
17:51 駅から鈍行
●日光澤→鬼怒沼のトレイルについて
わかん+ペツルの10本爪アイゼン(アルミ)装着。
オロオソロシ展望台から上はノートレースで膝丈のラッセルとなった。
といっても、ほとんど相方が先行してくれたので、私は後追い。たまに私もラッセルさせてもらったが、10分を経たずにぜいぜいと喘ぐ。雪質が湿気を含んでいて重く、足を抜くときに重みを感じる。
雪が降っていたので、下りでも既に薄っすらとトレースの上に雪が被っている。
そのため、下りは私が先行した。帰ってからは筋肉痛となった。
話が前後するが、標高1780m地点の急登は雪が崩れやすく、一部ピッケル無しでは登れない箇所もあった。スノーシューでは雪が崩れて無理だろう。そこを超えたなだらかな地形に入れば、スノーシューで問題なし。
私たちはオロオソロシ展望台からわかん+アイゼンでずっと行動、それで問題なし。
日光澤から鬼怒沼まで登り5時間半、下りはオロオソロシ展望台まで2.5時間。
1800m以上のなだらかな針葉樹林帯と広葉樹林帯は、木漏れ日が雪に反射してとても美しい。
自分の息と時折聞こえる鳥のさえずりと、風の渡る音がなければ静寂。風の音もどこか遠くで鳴っているようで、私たちのいる空間だけ無音のドームに包まれているようだった。誰もいないことのえもしれぬ解放感と、心もとなさが共存する。雪山は稀有な体験ができる異空間だと思う。
【温泉について】
帰りに日帰り湯として利用しようとした加仁湯は、土日祝は受け付け無し。「送迎付き日帰りプラン」の団体客がいるからだそうだ。
その時の態度があまりにひどいので、ここには二度と立ち寄らないことに決めた。
旅館の方に尋ねると手をしっしっとやられて「やってないやってない」とやられたのだ。「申し訳ないですが土日祝は団体客だけの受付なのです」のような一言があってもいいだろう。なぜ今日の日帰り客は未来の宿泊客だと思わないのか?
足湯は熱湯、3秒と漬かることも難しい。ベンチは雪かきしてないので、濡れている。一般の観光客は濡れるのを嫌がり、誰も浸かっていなかった。全体的に気づかいのない旅館だと思った。
●鬼怒川温泉駅について
駅構内の売店は17:30に閉店。17:00についた時点で駅弁は空っぽ。パンやおにぎりの軽食もない。
私たちは鈍行17:51で帰ったが、特急が19時台まであるのなら少し多めに仕入れておくべきではないだろうか。
弁当が無くても、ちょっと軽くその場で食べられるものが欲しかった。地元の手作りのおまんじゅうなどおかず、どこで作らせたかわからない添加物いっぱいのお土産品ばかり。 これだったらよっぽどコンビニのほうがいい。
地元らしさ、地産地消、旅行で求めるもの、日本が失ったものについて考える山行・旅行となった。
ピンクテープが一応ある
ついたときの静かな興奮と喜び
前日の15:00ごろ、快晴・風速10mほど
朝日を待つ
すぐに雲に隠れてしまう
でも幻想的
陽の光で森が目覚めていく
オロオソロシ展望台
帰りに八丁の湯の目の見えないわんこに会いました。タンバリンで音のなる方へ誘導しながら散歩してました。
2024年2月 厳冬期・誰もいない鬼怒沼へ① [日光・男体山(栃木)]
(往路)
鬼怒川温泉駅→日光市営バスで女夫渕まで1時間半→おくきぬ遊歩道を2時間→日光澤温泉
●女夫渕→日光澤のトレイルについて
遊歩道はチェンスパ・アイゼンなしでも冬靴で歩けるが、階段や滝の下は凍っているので思う存分楽しみたいなら着けたほうがいいと思う。まあるい雪帽子をかぶった岩や、せせらぎ、氷瀑をみながらのんびり歩く。
期待していた八丁の湯のわんこには出会えず。ちょっと残念。
●日光澤温泉
日光澤はわんこの「サンボ」目当てに泊まったが、老犬のためか厳冬期はほぼ外におらず、犬小屋にいても中に入れてくれと店主に頼み込み(その姿も可愛い)、部屋に引っ込んでいる時間が長くほぼ人前に姿を現さなかった。出てきた時はやっと会えた~~!と湯治客が大盛り上がり。
ここの店主は犬がいなくなったら客が減ると思ったほうがいいかもしれない(笑)
混浴露天は、ついたときはグループで入っている人がいたので遠慮した。
ご飯を食べた後は19:00‐21:00が女性専用時間だったのにうっかり寝てしまったので、水着を着用して、22:30ごろに利用。21:00以降は待ちか寝ていた男性陣がごっそり利用したとみて、狙い通り誰もいなかった。
体の筋肉が一気に収縮していき、ぐんぐん体温が奪われていく。
獣と違い、毛無種族の脆弱さを感じた。漆黒の空から降る雪を見ながらの露天は格別だった。
動物の足跡
人間…火と思ったら小さかったし深くない。猪だろうか
滝の裏側をのぞいてみる
2023年/12月・登り納めは箱根ガイリーン [▼関東近郊の山]
00:00 箱根湯本駅スタート
22:00 箱根湯本駅ゴール
●タイム 約22:00/距離48.5km/のぼり3641m/くだり3639m
●食べ物(二人分)
おにぎり6、大福6、ゆで卵4、ミニトマト、味噌汁、コンソメスープ、やませんボトル500mlにお湯 (行動食)柿ピー、カントリーマーム、チョコ、羊羹etc.
●補給
レストランで大名うどん、いなり寿司
正月の雪山テント泊に向けて体力作らねば。でも近郊は雪ついてないし、手軽な奥多摩は飽きたし、日帰りでそこそこ負荷のかかる山とルートってどこかね…と悶々していたところ、トレラン界隈で「箱根ガイリーン」と呼ばれているルートを相方が提案。
…48キロ、無理じゃない?
でもアップダウンはそれほどないようだし、標高低いから行けるところまで行ってみようか?と決めました。
何より景色が楽しめそう!と決行。
ちょっと不安だったのは、金時山の売店が何時に開くのか不明確だったこと。
どうせいくなら前掛けを購入したかったのと、飲み物の補給がしたかったからですが、山の難儀なことって冬など不確定要素の多い月になるとHP情報などが全く役に立たない。
長時間歩いても疲れない体力しか取り柄がないのですが、日曜中には絶対帰らねばならぬので、土曜終電で箱根湯本に行き、夜中から開始。はなから速さは捨ててるので、食料と水をたっぷり持ってハイキング気分で行く。
それでもCT0.9は切れると思いましたが、数々のトラブルで遅くなりました。
・新品の電池のはずが不良品で、相方のヘッデンが役立たずに。
・6:00到着後、売店が開くのを山頂で待った(茶店の店主は二人とも7時過ぎに到着してほっとした!)
・相方のはがれかけてた足の爪がはがれた
入り口の阿弥陀寺の入り口が、暗闇だとわかりづらい。本道脇を通り抜けていく登りしなに竹の倒木が多く、ここだけ特に荒れていました。ちなみに阿弥陀寺の「百万遍転法輪」は必見。 皇女和宮の像や木食上人の奥の院など、歴史好きには通り過ぎるのが忍びない寺でした…。日中、もう一度行きたい。 全行程で一番辛かったのは、眠たさからか夜明け前の金時山。ついてもご褒美の富士山は顔出さず、寒波のなか待っててがっくし。 ※ちなみに富士山は正午近くになるとようやく顔を出してくれました。 ここの特徴として、金時までもそこからの三国山までも、各ピークがビバークできそうなほど広い! 春秋だったら3番あたりのシュラフにくるまって、その辺に寝転がれそうな箇所がたくさん。気持ちよさそ~。
ちなみに三国山からの下りが、下りと呼べないほど登り返しが多い。小刻みなアップダウンでしかも丸太の階段なのがエグイ。 みなが休憩補給している芦ノ湖スカイラインのレストハウスレイクビューで私たちも休憩。
その後、再び暗闇となった屏風山を越えるも、時間的に湯坂道を行くのはあきらめ、甘酒茶屋をトレイルのゴールとして終えました。
金時山まで暗闇
ゴルフ場に降り注ぐ天使の梯子
やっと富士山が見え始める
芦ノ湖に落ちていくようなトレイル!
レイクビュー売店から見える景色
箱根旧街道を一部通ります
道路の奥に富士山
2月厳冬期・四阿山でテント泊① [▲長野県の山]
相方がスノーシューのままクライムダウンするという技を編み出して事なきを得ました。
ヤマップで作者を発見した。どうやらペンギンらしい
ウサギの足跡
とうちゃこ
根子岳より雲海
曇り空でもまあまあ美しい